シンガポールの地場系新聞TODAYを毎日読んでいますと、最近はCPF(中央積立基金)の老後の保証の話や老人世帯向けアパートを建設する等、シニア向けの記事が多いことに気づきます。

シンガポールの平均年齢は38 歳で日本の約46 歳より8歳若いですが、出生率は日本より低い状態が続いており、急速に少子高齢化が進んでいます。

日本と圧倒的に違うのは全人口に占める外国人比率です。シンガポールは外国人の単純労働者を受け入れているので、外国人比率が28%と日本の1%未満に比べるとかなり高いと言えます。

とは言うものの、外国人が増えすぎて自分たちの住む空間が息苦しくなってきたのか、国民からは疑問の声が続出しています。その結果、最近では政府が外国人雇用に関して、労働ビザ発給基準を厳しくするなど、制限するようになってきました。

サービス業を中心に人手不足は続いています。外国人が担っていた部分をシンガポール国籍の若手にという期待を込めて採用しても、実際は応募者すら来ない状態が続いています。

また勤務日初日に少しでも自分のイメージと違う場合(思ったほど楽でなく楽しくない)は、次の日から無断欠勤(退職)するなど、労働力の確保に雇用者は頭を悩ませているのが現状です。

このような労働力不足の状況下、人材開発省(MOM)は65 歳以上の高齢者を再雇用した企業に、来年1月から金額は未定ですが優遇を付与することを発表しました。

外国人の代わりに自国民で労働力を賄うという政策です。ただ現場の声、特に飲食業界では、まず生産性の低さを挙げる方が多いのが現状です。

小さい字が見えないのでレジ打ちができない。重いものを持たせることができない。記憶力が足りないので注文を取れないなど、雇用には大きな不安を感じています。そもそも「生産性を上げろ」と大号令をしている割には、生産性を下げる雇用を促進している矛盾点が垣間見られます。

2012 年に施行した高齢者再雇用法では、62 歳で定年を迎えるシニアスタッフが希望すれば65 歳まで再雇用することを義務付けており、さらにこの65 歳を67 歳に引き上げることが検討されています。

日系企業の「人事のお悩み」事項として、採用の困難さとともに、シニアスタッフの解雇についても挙げられています。いわゆる20 年選手が居座り、労働生産性は落ちているにも関わらず、高い報酬を得ているケースで、組織の新陳代謝が進まないとのことです。

世界保健機関(WHO)の最新の統計で、シンガポールの平均寿命は83 歳となり、日本の84 歳に次ぐ世界第2位となりました。タイが75 歳、マレーシアが74歳、インドネシアが71 歳、フィリピンが69 歳と同じ東南アジアの熱帯気候でもかなりの格差があります。

シンガポール以外の他の東南アジア諸国連合(ASEAN)諸国は、平均年齢が20 歳台~30 歳台前半とかなり若く、まだまだ若いものがシニアを支える格好になっていますが、シンガポールは先手を打って高齢化社会での労働力分配を真剣に考えています。

優遇策がどのようになるのかは、今後の決定事項ですが、サービス業の場合は「iPad(アイパッド)」等を利用したIT技術を駆使した上で、単純労働の部分でシニア人材の活用を考える事が望まれます。スピードを求める<ファスト>フードでなく<スロー>フードであれば労使がマッチするかもしれません。

実際に若い従業員の素っ気ない態度よりはフレンドリーで丁寧なサービスの方が求められているのですから。

Daily NNA 2014年10月2日号より抜粋


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