先号で、EPとSパスの6月末時点の統計結果につきまして述べました。

国が小さい理由もあるかもしれませんが、統計数値が3ヶ月後に出てくるのはスピード感があると感じます。

その統計の一つに「人口統計」があります。

この統計数字もシンガポール統計局が2019年6月末時点で発表致しました。

それによりますと、総人口は570 万3,600 人となり、昨年同時期の563万8,700人から1.2%と久々に1%台になりました。

ただし、シンガポール国籍は全体の61%を占めるものの、350万900人で伸び率は0.8%でした。

つまり残りの40%近くは「外国人」になります。

SPR(永住権)保持者もしばらくは52万人と53万人の間で増減を繰り返していて、認可数を調整していることが伺えます。

総人口に占める割合は、9%ほどで「シンガポール国籍」と「外国人」との狭間にいる形です。

残りは「外国人」で約168万人となり、17年18年と連続して減少していましたが、2%の増加となりました。

先号でも述べましたが、EPの認可数も1.7%増加したということも外国人増加の統計数値とリンクしています。

総人口うち、約30%を占めており、世界にもあまり前例のない、外国人比率です。

シンガポール国民とPRのうち65歳以上の人口比率が14.4%となり引き続き上昇しています。

筆者が居住しているHDBでも老人の比率が多くなってきたと実感致します。

日本の平均年齢も40代後半に突入致しましたが、シンガポールもついに41歳を超えてきました。

つまり労働人口が減少していくことが明白になっています。

外国人168万人のうちの8割が単純労働者でWP(ワークパーミット)ホルダーです。

以前はメイドや建設現場で働くコンストラクション・ワーカーのためのパスと言っても過言ではありませんでしたが、最近はF&Bや流通業でもWPワーカーとりわけ政府に預ける保証金のいらないマレーシア国籍の人を雇う動きが出ています。

保証金はないものの、社内にいるシンガポール人とPR保持者の比率に応じて、LEVY(人頭税)が発生致します。

その金額は、シンガポールのOレベル(中卒程度)と同様のマレーシアで取得できる資格SPMを取得しているかどうかで金額が決まります。

サービス業の場合、2名のシンガポール人及びPRの雇用で1名のマレーシア国籍のWPを雇うことができます。

その際雇用しているシンガポール人とPRの比率により人頭税が発生しますので、給与の他に費用計上しなければなりません。

来年2020年1月よりSパスの取得要件が、シンガポール国籍とPRの割合の13%ゆくゆくは10%になり、現行の15%より条件がかなり厳しくなります。

「雇用の中心はシンガポール」であることは、政府は頑なに堅持しているものの、急速に進む少子高齢化による介護人員の確保、また、労働力人口減少による経済鈍化も予測されることから、今回の外国人増加=EP認可数増加につながってことが考えられます。

その中でSパスの認可が今後ますます減少していくことが予測できます。

EPとWPの狭間であるSパスはある面、学歴等の理由でEPが取得できないものの、シンガポール経済に寄与しているゾーンでもあるにも関わらず減少政策を進めていく方針であることから、EPの代替であるSパスから保証金の負担がない、SPM保持者のマレーシア国籍のWP層を採用していく動きが出てくることが予測できます。

またマレーシア国籍でない今までSパスでF&Bを支えてくれていたフィリピン人やミャンマー人のパスの更新ができなくなり、ますます人手不足が深刻になってきます。

シンガポール人でF&Bを希望する人がそもそも少ない上、入社してもすぐに辞めてしまう現状、「雇用の中心はシンガポール人」と言えるのかどうか業種別に検証をしてほしいものです。

弊社斉藤連載中Daily NNA 2019年10月10日号「東南アジア人「財」羅針盤」より抜粋


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