先般シンガポール在住10年以上のお客様より打ち合わせの連絡を頂きました。

ヘビースモーカーの方で会談場所は、昔からラッフルズプレイスにあるGolden Shoeホーカーセンター(屋台の集合体)の喫煙席を選びました。

朝9時から商談が始まり、メモを取るためにかばんからノートを取り出しました。会談はほぼ約30分で終わり次のアポが有るため足早でその場を去りました。

会社には1時半頃食事を済まし戻ってきましたが、かばんをそのホーカーセンターに置き忘れたのを急に思い出し慌てて取りに行きました。

部下の一名は「もうないんじゃないんですか?」と悲観的でしたが、そのバックはそのままの姿で喫煙コーナーの椅子の上に置いてありました。

基本的にこちらのホーカーでは食べる場所の「場所取り」が重要で机の上にティッシュや名刺を置いたりするのが一般的です。

椅子にかばんを置いておくと盗まれる可能性も高いことからあまりしませんが、そのかばんには価値を感じなかったのか、それともココは誰かが「席予約」している場所という事で無視されていたのか、とにかく自分に関係ないことは「無干渉」のシンガポールの一面を見ることが出来ました。それとも民度が高い証拠かもしれません。

さて、今回は退職に関わる事項について述べてまいります。

シンガポールでのビジネス環境は様々な調査機関が発表している通り世界の中でトップクラスに入っています。政府の透明性・汚職の少なさに加え、「解雇のしやすさ」が理由の上位に位置しています。

昨年外資系に入社した友人は勤務4ヶ月目で「プロジェクトが中止になった」との理由で解雇されてしまいました。外資系の場合はそもそも会社ではなくジョブとの契約を履行するのが主で、仕事がなくなれば労働契約解除となります。

日本の場合は整理解雇や懲戒解雇以外の解雇は認められておらず、解雇したいひとを窓のない部屋に押し込めたり、地方や関連会社に左遷させるなどの陰湿な社内的な地位を奪うことにより自主的に退職願いをださせるようなことをしています。早期退職制度というのも日本的解雇なのかもしれません。

改正雇用法が2014年4月1日より施行され解雇についても今までの経営者側の無条件解雇にある程度の「規制」が入りました。

月額基本給4,500ドル以下の専門職・管理職に対して、同じ雇用主のもとで勤続1年以上過ぎた場合、新たに病気休暇や不当解雇に対する保護を目的としてある程度理由付けをする必要が出てきました。

就業規則上織り込む事項としては、必ず通告期間を設定することです。業種、職種により異なりますが一般的には1ヶ月ノーティスです。

つまりある程度の理由「プロジェクトがなくなった」等の理由付けと共に「通告」を文書で出す事が重要で、理由については口頭で通達し、書面には残さない方が無難です。

一方、会社側が1ヶ月ノーティスということは従業員側も1ヶ月ノーティスが権利として認められており、1ヶ月の給料を支払う事により「即日退社」が可能です。

その文面は英語の表現で「notice or salary-in-lieu」とあり、「サラリーと引き換えに」という意味が込められています。ヘッドハントされた有能な社員がヘッドハント先より1ヶ月分の給料を返納させて「即日勤務」させることも可能です。最

近ではあまり見かけなくなりましたがとある日系企業がチームごと競合に抜かれて憤慨していましたがこれも就業規則に準じた行動ではありましたのでシンガポール風転職術なのでしょう。

Daily NNA 2015年3月12日号より抜粋


プログレスアジアは、シンガポール・東南アジアを拠点に、総務・人事全般を総務・人事のプロがお手伝いするサービスです。
シンガポールでの会社登記設立後の採用業務サポート、就労ビザ申請(EP/Spass/DP等)、雇用契約(オファーレター)作成、就業規則作成、給与計算、CPF、福利厚生、人事考課、昇給、解雇など、人事部の業務に加え、携帯電話契約、庶務、秘書的業務を含む総務全般を全てご提供するサービスです。
このサービスをご利用頂くことで、専門外の業務を担当することによる無駄な時間・労力を省き、本業に徹して頂く体制をご提供できる、それが、お客様の更なる成長・業績アップを期待できると確信しています。
シンガポール・海外で総務・人事でお悩みの方、お困りの方、お気軽に弊社にご相談ください。