先週、またまた重要なお知らせが人材開発省(MOM)からありました。

シンガポールの国会議員総選挙の投票日に決まった9月11日は議会選挙法に則して公休日となるため、他の公休日と同様、出勤者には1日分の給与を追加でもらうか、代休を得る権利があるとする声明を発表しました。

我々選挙権のない外国人労働者はどうなるのか?早速女子社員から「祝日扱い」になるのですか?と問い詰められました。

しばらくして日本大使館が休館になるお知らせが来まして、日本の政府機関も「公休」との扱いになりました。

「やった金曜休み!」と微笑む女子社員とは対照的に、飲食を営んでいる筆者の友人は「冗談じゃない!」と憤慨していました。

給料が出た後の週末特に金曜日は「書き入れ時」で給仕をするスタッフも普通の平日より増やしているとのことでこの日が公休出勤になり、通常の手当より増やして賃金を出さなくてならないのでお店の経営を圧迫するとの事です。

日系企業数社に聞いてみましたが、「公休日」となった以上、会社を閉めるとの回答が多かったです。

とある企業の日本人駐在員は上半期決算(3月末決算の会社)の真っ最中で日本人だけ自発的に出勤するようなことを言っていました。

突然、忙しい金曜日を「選挙日」=「公休日」とする背景としては、与党・人民行動党(PAP)の得票率が過去最低となった前回総選挙の投票日が土曜日だったため、「与党は有権者に公休という『あめ』を与えることで、投票率を上げたいのではないか」との見方も示した。

『あめ』政策はまだまだ続き、8,000ドルのベイビー・ボーナスにさらに2,000ドルが追加になり10,000ドルになることが決まりました。

低い出生率を何とかしたいとのことですが、筆者の友人で最近結婚したシンガポール人は「Not Enough!」と一笑していました。

日本の出産一時金が42万円で大変ありがたく思われているのと対照的にその2倍近くが「ボーナス」として支給されるにも関わらず若い世代からは「足りない」と思われているところがシンガポール風といったところでしょうか?

さらに『あめ』は続きます。今度は男性の育児休暇取得を1周間から2週間に延長するとのこと。

女性だけ「ベイビー・ボーナス」を支給するのは不公平だ!とも言わんばかりに今度は男性諸君にも有給休暇という別ボーナスを支給するとのことです。

早速シンガポールを代表する通信企業「シングテル」が延長を表明しました。政府系ですので当たり前ですが、人材確保に苦しむ企業にとっては、また従業員側への配慮があっても中小企業への支援は限定的とぼやく経営者も出てきています。

そもそもメイド文化が浸透している中、真の育児休暇は必要なのかどうか微妙なところです。

外国人労働者の流入規制、ありとあらゆるシンガポール人の雇用優先策のムチを打ってきましたがついにそのムチにも「あめ」が入りました。

中小企業が労働力に依存せず労働生産性向上を達成するのを支援する「リーン・エンタープライズ・デベロップメント(LED)」スキームを試験的に導入し、その目標実現(生産性向上をどのように評価するのか疑問ですが・・・)を取り組む企業には2015年10月1日から2年間、一時的に外国人雇用規制を緩和するという「ノーリターン」宣言を「ハーフリターン」にした格好です。

シンガポール人を雇用の中核にすることを前提しており、シンガポール人にキャリアアップや昇給の機会を与えることに取り組む企業に枠を与えると言ったものです。

既に外国人雇用規制でうんざりしている外国企業・地場系中小企業にとりましては一種の「あめ」ですが、ムチを振り続けてきた結果このままでは「マズイ」と思いましたが、「条件対」での規制緩和を打ち出すことになったのでしょう。

Daily NNA 2015年9月3日号「東南アジア人「財」羅針盤」より抜粋


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