先週の金曜日の午後に筆者のインドネシア人妻方の近い親戚の訃報が入りました。「シスター」が亡くなったと言っていたので本当の姉妹の誰かと思いましたら、いわゆる「親戚」でした。中華系の家系図は複雑と言われていますが、うちも未だに全体像が見えません。年上から「アンクル:叔父さん」と言われますので、序列はしっかりできているようです。

この親戚は享年86歳で2週間前は誕生日会の準備をしていましたがまさかその2週間後に葬式になるとは思いもよりませんでした。土曜日にシンガポール・キャスケットという遺体安置所に行きました。化粧を施された遺体がキャスケット(棺桶)の中に安置され、親戚やゆかりのある方が生前を偲びご冥福を祈る場所です。階層があるビルになっており、同じフロアでも他の家族の遺体安置エリアがあり、狭いスペースを有効に使っていました。

日曜日は北部マンダイエリアにある火葬場に行きました。ここもかなりシステマチックで淡々と作業が進み、自動機械が棺桶を火葬場の火の所にゆっくり入れるシーンを演出しており、本当の最後のお別れになると、家族の嗚咽を誘っていました。とにかく葬儀でもシンガポールの合理性かつ段取りの良さを感じました。

さて、MOM(人材開発省)より2016年12月末現在の外国人労働者数が発表されました。1970年の統計を見ますと、全人口207万人に対して外国人比率は2.9%の6万人しかいませんでした。その46年後には全人口は561万人になり、外国人比率は29.8%の167万人に膨れ上がりました。3人に1人は外国人という状況です。

167万人のうち、学生や帯同家族でない外国人労働者数は約140万人で、その中で最も数が多いのはワークパーミット層となります。主な内訳は建設現場で働いている男性労働者とFDWいわゆるメード(家政婦)さんですが、ワークパーミット層は全体の71.2%となり、サービス業も含めシンガポール経済を下支えしています。

先般人口白書が発表になった際は2030年に人口は690万になりその内の40%以上が外国人になるとの衝撃的な発表があり、シンガポールとしては珍しい「シンガポールはシンガポール人の為」を掲げたデモが起こりました。ある討議番組で、外国人労働者排斥の動きに敬称を鳴らしていたエコノミストが、「じゃああなたの息子に道路に穴を掘らせ、あなたの娘に犬の糞の始末をさせることができますか?」と問いかけていましたが、産業構造上やはり外国人労働者は必要ということをシンガポール政府は理解していると信じます。

EPに関しては2015年と比べて2.3%の微増となっていますが、EPの代替とも言われているS-Passは2015年と比べて0.62%と伸び率が激減しました。これは既にS-Pass枠を使い果たしてしまった結果だと思います。またシンガポール人雇用比率が高いことから中小企業はS-pass枠を確保できないのも大きな要因でしょう。

また、2017年1月1日より取得基準が3600ドルに引き上げられました。2016年7月に大卒30歳前半のEP申請を5000ドルで行いすぐに下りましたが、2017年3月に同じ条件の人を5000ドルで申請しようと自己診断ツールを使いチェックしてみたところ、EPは条件に満たず、結局6000ドルで申請し認可されました。影響を如実に感じました。

あと、目を引くのは、建設現場での労働者数が2015年と比べ初めて約マイナス1万人となったことです。これは大型工事案件の有無にも影響しますが、「生産性を上げよ」との大号令のもと、数より熟練工を育てることに政府がテコ入れを行った結果だと思います。

50歳以上のシンガポール人の再雇用率が著しく低下している中、下支えをしている「フォーリン・ワーカー」とシンガポール人雇用のバランスが今後ますます重要になってきます。

弊社斉藤連載中Daily NNA 2017年3月30日号「東南アジア人「財」羅針盤」より抜粋


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