またもや先週休暇と仕事を兼ねて日本に行ってきました。

関東地方の梅雨も明けて本来ならもっと暑いはずでしたが、7月上旬の方が暑く感じました。

くもり空が続き、風が吹いていた為でしょうか?休暇面では新潟県長岡市の花火大会の花火を見に行き2万発の夏の祭典を楽しみました。

仕事面では8月4日に「東南アジアの現法を支える業務改善セミナー」の一講師として「東南アジアにおける人「財」マネージメント」のタイトルで講演を行いました。

約40社の方々集まり、真剣に耳を傾けていました。ただ、静かというか、質疑応答もまったくなく、質問を期待していましたので少々拍子抜けしました。

さて、先月から述べております「ウオッチリスト」ですが、日系のフリーパーパーでも記事として掲載されているように、シンガポールにおける日系社会での関心も増えてきているようです。

MOMのホームページに外国人労働者の統計数字が載っています。

8月4日のセミナーでもシンガポールの外国人比率について述べましたが、シンガポールは全人口に対する外国人比率が30%程と世界に類のない高さになっています。

日本が1%程ですからいかに高いことが伺えます。この30%のうち70%以上が、「ワークパーミット」層で、建築現場で働く南アジアからの出稼ぎ労働者や夫婦共働きをサポートするメードです。

EPの数は5年前と比べ抑制されてきたものの10%以上増えています。

Sパスにつきましては、EPの代替労働許可証としてここ5年で26%以上も増えていますが、最近は発給基準を満たしてしまった為に6%の伸びに留まっています。

EPやSパスの発給基準をほぼ2年おきに改定(外国企業にとりましては改悪)しているのにも関わらず、数は全く減っていません。

前号で現地採用のニーズは確かにEPの発給基準が高くなっていることも影響しており、減ってきていますが、その代わりにまだそれほど給与の高くない若い駐在員が増えてきています。

弊社が総務代行をしている会社も4月に日本人現地採用のスタッフを解雇し、給与が3分の2の中堅若手駐在員を出向させました。給料は3分の2ですが、住宅手当が給与とほぼ同額で、その合算値でEPを取得しています。

外国人労働者が増えている反面シンガポール人の雇用とりわけ40代後半以上の就職が厳しくなっています。政府は起業を推し進めていますが全ての人が起業できるわけではありません。政府が恐れるのは仕事が見つからない「マジョリティー」からの政府批判です。

このウオッチリスト政策はとにかくシンガポール人を中心とした従業員雇用をなんとか促す為の政策であり、手詰まり感が出てきている中での苦肉の策とも伺えます。

では、有効的な回避策があるのかと言うと、無作為に自動抽出される為、一度出されると消すことはできません。

企業としてはリスクの一つとして認識する必要があります。まずは現状の従業員構成比を組織図等で常に把握し、シンガポール人で代替できるポジションを順次採用していき、最終的には半数以上、できれば3分の2以上をシンガポール人従業員にしていくような採用計画で順次実行していくしかありません。

アメリカのトランプ政権もアメリカ国民の雇用を守ると躍起になっていますが、シンガポールも半ば強権的な政策を取らざるを得ないほど焦っているような気がします。

もちろん「シンガポール・ファースト」で自国民を守ることも重要課題ですが、優秀な外国人労働者で国が発展してきた経緯を鑑みますと、最終的には産業の空洞化等マイナス面が進行し、自国の首を締める結果にはなりかねかいか心配です。

実際他の東南アジア諸国にHQを移管する動きもあります。引き続きこの「ウオッチリスト」を筆者も<ウオッチ>していきます。

 

弊社斉藤連載中Daily NNA 2017年8月10日号「東南アジア人「財」羅針盤」より抜粋


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