何でも屋VS専門職

本日のニュースで、アメリカの大手玩具販売会社トイザラス(日本での表記はトイザらス)が日本の民事再生法に相当する、アメリカの連邦破産法11条の適用を裁判所に申請し、事実上経営破綻しました。

ネット通販大手のアマゾンに顧客を奪われた事が大きな原因とのアナリストの分析がありましたが、今まで通り普通にあると思っていた会社・ビジネスが突然破綻するということを感じました。

筆者の子供が小さい頃、トイザラスに行くのが親子揃っての楽しみであり、また出張時も子供の喜ぶ顔が見たくて、出張先のトイザラスに出向きおもちゃを購入したのを覚えています。

今後の再生を祈る次第です。

ネット通販はシンガポールでも市場がどんどん広がっています。

以前はクレジットカードで購入することにデリバリーと商品の信頼性に問題があると感じる消費者が多かったですが、今はその点改善され、弊社のスタッフも雑貨等を積極的に購入しています。

そのような流れを受けてか、オーチャードロードのショッピングセンターの売上が落ちていて、老舗のJOHN LITTLE百貨店が174年の歴史に幕を閉じました。

また紙媒体でも淘汰の波が来ており、フリーペーパーで一時期40ページ以上の誌面、広告でシンガポールの「今日」を伝えていた「TODAY」の紙媒体(新聞)が9月末で発行停止となることが決定されました。

今後はデジタル・コンテンツに移行するとのことです。

世界的はデジタル・ビジネスがアナログ・ビジネスを凌駕している流れになっています。

さて、今回のお悩みはとある日系IT企業の「採用条件」についてです。

この企業はシンガポール中心地から外れた場所に位置をしておりMRTの駅からは徒歩10分で通勤機関はバスになります。

スタッフは全部で十数名で、1名の方が退職するに伴い代替要員を依頼されました。

スタッフが退職する理由は「家庭の事情」等を除き、現状から抜け出したいからです。

自分が保持しているスキル、経験、努力を仕事と職場につぎ込む「インプット」と、その結果得る報酬や賞賛や自己成長機会を「アウトプット」のバランスが取れている以上スタッフは辞めません。

因みにタイで人材紹介会社の経営をしていた際に、紹介した人が辞める理由のNo.1は「おばあちゃんの面倒をみないと」や「叔父の仕事を手伝う」等でしたが、しばらくすると他の企業でちゃんと働いていました。

タイ人気質的には相手を傷つけないようにしつつ自分を守るということをしているのでしょう。

「家庭の事情」による退職願は深く突っ込めない分聞くに聞けず真偽を確かめることは難しいです。

当該企業の同ポジションは、仕様書の翻訳と出先への営業も含めたポジションで、いわゆる「何でも屋」的マルチタスクを求めています。

しかも日本語能力試験1級レベルの日本語能力を求めています。

翻訳というのは「専門職」で内向的職種であることから、人と会うことをあまり好まない傾向があります。

退職される方の理由を聞きますと、翻訳を中心にやってきたいとのことで、専門職に徹したい意向が見えます。

日本企業の一つの特徴としては、スタッフにはマルチタスク・汎用性を求めます。

イメージとしては「丸円」で円ですから仕事はいくらでも入ります。

一方ローカルスタッフ側としては逆に「四角」のイメージで、自分の行う仕事の量も時間配分も決まっています。

経営の観点からは汎用性の高い「何でも屋」が社内にいれば御の字ですが、「専門職」を行う方にそこまで求めてしまいますと前述「バランス」が崩れ退職につながります。

提案したのは、翻訳は外注し、あくまでも営業職メインで、サブとして営業ツール作成の制作業務をつけることにより「採用基準」と「ジョブ」が明確になるとアドバイスをしました。

弊社斉藤連載中Daily NNA 2017年9月21日号「東南アジア人「財」羅針盤」より抜粋


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