東南アジアのニュースで最近注目を集めているのは、タイ北部チェンライ県でサッカーチームの少年とコーチの13名が洞窟に閉じ込められ、その救出を世界各国が報道していることです。

そもそも先祖代々から「あの山には入ったら出てこられない」という言い伝えがあるにも関わらず、肝試し的に入ってしまったのだから、引導者であるコーチに責任はあるかと思いますが、13人が無事救出され世界がホッとしました。

さて、シンガポールでは2018年7月1日より、さらなる外国人雇用に関する締付け政策を発動しました。

2017年12月末の外国人労働者のビザの統計数字では、EPは4,600件減ったものの、その代替策であるSパスが4,700件増えており、結局は<減っていない>結果となりました。

Sパスを取得する条件としては、給料が2,200ドル以上であることと、シンガポール人とPR(永住権保持者)の比率で決まります。

この比率はサービス業、一般企業では15%となっています。

この15%は6人なのか7人なのか微妙な数字です。かつては25%(4人に一人)そして20%(5人に一人)と計算はしやすかったのですが15%になり綺麗に按分できなくなりました。

最近EP更新を迎えている友人は、人事部からEPの更新はできないのでSパスを申請しますと宣告されました。

上述統計数字を見ても、EPの新規申請だけでなく、更新に関してもかなり厳しくし、認可人数を抑えている傾向が伺えます。

Sパス申請に関して15%のクオータ(シンガポール人及びPR雇用比率)に規制が入るのかと思いましたが、そこにはメスをいれずに、クオータを数える基準給与の引き上げを行いました。

そもそもかつてはこの基準給与がなかった時は、掃除要員として月給200ドルの人を4人雇えばSパスのクオータはパスしていました。

現在は基準値を設け年々上がり続け、1,200ドル以上を1名とカウントし、600ドルから1,199はなんと0.5人としてカウントすることにしました。

つまり200ドルの掃除のおばちゃん雇用を数名はもう通用しません。

飲食業を営む筆者の知人は今までは1,100ドルでなんとか一人分のクオータを確保していましたが、100ドル上がることによりお店の利益が人件費高騰により減るので、縮小か撤退を考えなければならないと言っていました。

単純計算ではSパス社員を一人雇うにあたり、15%のクオータを7名と計算しますと、8,400ドルの人件費が出る計算となります。

そもそも飲食業ではなかなかシンガポール人の雇用も進まず、雇用してもすぐ辞めてしまう傾向がありますのでシンガポール人雇用優先策は理解できますが、業種により外国人労働者の数を調整すべきではないでしょうか?

企業としては給料を抑える事ができる反面、LEVY(人頭税)を支払う義務があります。サービス業では通常650ドルを拠出します。

またかつて数年に渡りEPホルダーであった方が「格下げ」のような感覚になり精神的にダメージを受け、シンガポールで働くモチベーションが低下することも考えられます。

またSパスホルダーの配偶者は、EPホルダーの配偶者は働けますが、LOCが発行されずDPとして働くことができません。

またこれはEPホルダーと共通ですが、Sパスホルダーが配偶者にDPを取得させるためには6,000ドル以上の給料が必要です。

つまりよほどのことがない限り永遠に取得できません。

弊社斉藤連載中Daily NNA 2018年7月21日号「東南アジア人「財」羅針盤」より抜粋


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