シンガポールの2016年6月末時点での人口統計が人口人材局より発表がありました。外国人居住者を含む総人口は前年より1.3%増加し561万人になりました。3年前の2013年に発表された「人口白書」では、2030年までに国内の総人口が650万人~690万人に達するという見通しを立てましたが、当面の2020年までに600万人到達もあり得ます。

国内に住んでいる若い20代のシンガポール人にシンガポールの人口を聞くと、「んー3000万人?」と真剣な眼差しで答えます。きっと非常に多くの人がいる印象を持っているのでしょう。

そもそも、人口統計上シンガポールでは「居住者」とカテゴライズされるのは、シンガポール国民(CITZEN)と永住権保持者(PR)の合計で、その数は393万人。その内の52万人がPRです。シンガポールに長く住みたいという方はPRを取得したいと申請をする方が増えていますが、最近では審査に時間がかかり数回申請してもなかなか許可が下りないケースも増えています。

2015年に永住権を認められた数は前年比0.3%増の約3万人で、0.1%減少した2014年よりは認可数が増えました。筆者の友人である中華系インドネシア人はPRの保有年数が長く、当地に家もあり、子供もPRであることから、シンガポール政府よりCITIZENになりませんか的なレターが届いたそうです。PRはCITIZENになる一歩手前の居住資格で、就労許可証からいきなり国民になれるケースはほぼないと言えます。つまりSPRからCTIZENになっていきませんとPRの枠(52万人)は増えていかないことが分かります。

では、「非居住者」カテゴリーとは、いわゆるほとんどが「外国人労働者」のことですが、現在167万人います。かつて毎年2桁の伸びを示していましたが、2年間で7万人しか増えておらず、シンガポール政府の外国人流入制限策が続いていることが伺えます。この非居住者の全人口に占める割合は3割近くあり、日本が全体の1%しかないことと比べますと3人に1人は「非居住者」ということになります。MRTの一編成辺りに平均60ヶ国以上の人が乗っていると(観光客も含めた数字ではありますが・・・)いう調査レポートもあります。

また最近ではEPの取得や更新が年々難しくなってきており、此方も申請しても中々下りないケースが増えています。外国人労働者の中でEPとSパスの取得者は実は非居住者全体の2割程度しかなく、44%はWP(ワークパーミット)で、その殆どが建築労働者です。家政婦いわゆるメードの割合は14%で外国人労働者の約6割が単純労働者となっています。その他の残りは外国人留学生(スチューデントパス)や帯同家族(DP)です。

失業

外国人労働者の流入を制限しているにも関わらず、「居住者」の就労者数は今年の上半期200人純減となり、50歳以上の再就職率が上がらない状態が最近顕著になってきました。また6月の求人数は求職者数を下回り、ついに求人倍率が1倍以下になりました。つまりシンガポールにおける労働力の逼迫は終了しており、今後は失業率の増加も懸念されます。

最近筆者のシンガポールの友人で50歳前半の方が会社の経営難の為、失職しました。かつてはインドの支社長まで務めていた方で、しばらく休んでから転職活動を続けましたが、自分のキャリアに準じた希望給与を提示してくれる会社はほとんど無く、最盛期の給料の半分以下の仕事のオファーしかありませんでした。

離職後6ヶ月内の再就職率は45%との報告もあり、解雇された労働者がすぐに仕事を見つけられるケースは現在減ってきています。一方で、求職者が多いということは逆により良い「人財を獲得できるチャンスでもあります。

Daily NNA 2016年11月24日号「東南アジア人「財」羅針盤」より抜粋


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