先般MRTに乗りましたが、5分経ってもドアが開けっ放しで動く気配がありませんでした。

ギリギリのスケジュールで動いていましたのでイライラが募りました。日本であれば「状況説明」のアナウンスが繰り返し流れ、「お急ぎの方には大変ご迷惑をお掛け致します。」とサービスを提供する側がまずは陳謝をします。

さらに2,3分経っても動かないので、もう降りてタクシーに乗り換えようかなと思った突端に、何の前触れも無く「ピピピピピ」という音と共にドアが閉まりました。

回りの乗客を見ていると、焦っているのは私だけで、スマホゲームをする若者、お喋りを続けている女性、目をつぶっているインド系の方、誰も焦っていませんでした。東南アジアの「余裕」を感じた一幕でした。

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さて、今回は某新規進出日系食品系の方からの相談です。どうやら自社の社員が「転職活動」をしているようとのことで、シンガポールでの転職マインドについて聞かれました。

この社員は日本語もできる30台の中華系シンガポール人で、立ち上げメンバーとして、会社の設立から、現地社長の秘書までオールマイティーに動いていました。

何故、当該社長がこの社員が水面下で転職活動をしていると疑問を感じたのは、頻繁に仕事中に私用電話が掛かってきては、職場の外に出る。チラ見したところ、手を口に当てて音漏れがしないよう気を配っていることが一つ。もう一つの兆候は、午前中だけ半日の有給申請が2,3回出ていることです。

シンガポールでの転職市場は引き続き「ホット」で日系の人材紹介会社だけを見ても数社あります。

またローカルのヘッドハント会社の方に聞きますと、A社からB社、B社からC社そしてまたA社に戻るというのも当たり前と言っていました。

またC社からA社に「出戻り」する際にはC社の組織図、顧客情報を「おみやげ」としてA社に凱旋するとのことで。勿論ヘッドハンターにもその組織図が渡り、穴が開いているポジションを外部からヘッドハントしていくという、日本人からしてみれば競合他社の引っこ抜き合戦にも見えますが、実際このようなヘッドハントはシンガポールを中心にローカルの採用手段としては、東南アジアでは珍しくありません。

話を戻しますが、この女性社員の行動は明確な証拠はないものの。恐らく「転職活動」をしていると推測できます。

当該社長としては「生え抜き」スタッフとして、将来はオフィスマネージャーとして育てていきたいという希望はあるようで、仕事中に「転職活動」と思われる行動については「理解に苦しむ」ようです。

ただし、シンガポールでは入社したその日から次の転職先を探すことがローカルスタッフでは当たり前で、そのようなマインドの中でもサクセッション・プランニングを立てて、社員にキャリア・パスを明確化する必要があります。

先の見えない将来プランの中で次期幹部社員候補をぶら下げて言うよりは、ある程度短期でここまで達成したらこうなるという「道標」を示すことが有効だと思います。

結局この女性社員からは「退職願」は出ていないものの、責任に見合った給料も出していることから、もし現状より低い条件であれば転職の意味も薄れますので、急に心を入れ替えて再度頑張る可能性もあることを伝えました。

もしかしたら、社長に言えないボーイフレンドの別れ話かもしれませんし、実際のところは本人に聞いてみないとわかりません。

また聞いたところで本音を引き出せるかどうかも分かりません。これは社長と社員との日頃のコミュニケーションに基づく信頼関係によります。

Daily NNA 2016年6月9日号「東南アジア人「財」羅針盤」より抜粋


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